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2013 年度 実施状況報告書

コンピテンシーを育むPBL型の総合学習のカリキュラム開発

研究課題

研究課題/領域番号 25381271
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京電機大学

研究代表者

広石 英記  東京電機大学, 工学部, 教授 (80246652)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードPBL / アクティブラーニング / ルーブリック / 総合的な学習の時間 / コンピテンシー / 生きる力 / 学習支援
研究概要

本研究は、現在、日本の高等教育機関(大学)で注目され始めているPBL型の教育の有用性・有効性を検証するとともに、様々なコンピテンシーを育むこの種のアクティブラーニングを現行の初等・中等教育のカリキュラムの中に有機的に落とし込む【総合的な学習の時間のカリキュラムデザインとして】ことを目標として行っている。
2013年度は、同志社大学のPBL推進センターで実施されている日本全国の大学を巻き込んだ各種の取り組みに参加させていただき、また、日本PBL研究所の主宰する各種の発表会やテーマ討議などにも参加した。
そのような調査研究活動によって、全国の大学および高等学校、中学校の先進的なPBLの実践事例を収集し、「生きる力」であるコミュニケーション能力、批判的思考力、論理的構想力、企画力、交渉力、実践力などの各種のコンピテンシーが、どのような学習経過によって獲得されているのか、集中的に考察した。
この事例研究で明らかにされた、PBLの学習の構造を解析し、PBL型のカリキュラムデザインの基本的な構造を明らかにするとともに、PBLの学習目標の達成のための必須の仕掛けとしての、獲得された能力の【自己】評価基準であるルーブリックの研究に注力した。
PBL型の教育活動を、総合的な学習の時間で実施する場合の、教師が持つ学習観の変革の必要性、生徒の学習に関する構えの変革の必要性、全体的な学習の流れの構造や、その場合の学習支援者としての教師の姿勢、さらに生きる力に必須である「自己反省能力」を育むためのルーブリックの生成と活用にかんしては、一定の知見が得られたので、書籍として公表することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初は、2年目の最後に行う予定であった研究内容の公表に関して、研究の一部ではあるが、初年度に著書(教職課程履修学生用の教育方法論のテキスト)の形で公開できた。
また、PBLに関する先進的な事例研究に関しても、高等教育機関では最もその実績が蓄積されている同志社大学PBL推進センターとのつながりや、中学校・高等学校での先進的な取り組みを推進している日本PBL研究所との密接な関係性が構築できたことも、今後の研究を加速化していく上で、大変有益な人的関係が構築できたと考えている。

今後の研究の推進方策

本年度は、PBL型のアクティブラーニングを学習スタイルの基軸として考え、あらゆる学習領域に関してPBL型の教育を推進しているアメリカ合衆国の中学校・高等学校を複数視察する予定である。
日本の先進的な事例研究は、一定程度確認することができたが、世界的なPBL先進国の米国の中等教育でのPBLの実態をつぶさに調査することによって、日本の中等教育で導入可能で有効なPBLのカリキュラムデザインを考察したい。
また、その成果を社会的に還元するために学会発表や論文発表と言う形で、研究の社会還元を積極的に推進する予定である。

次年度の研究費の使用計画

昨年度は、諸々の理由で海外でのPBLの実態研究調査が実施できなかった。そのための研究関連予算を今年度に持ち越した上で、今年度は、米国のPBLをカリキュラムの基軸にすえている中学校、高等学校の視察を行い、研究の深化、発展を期する予定である。
米国のPBL実施学校への視察に関して、旅費はある程度必要だと思われる。
物品費に関しては、視察調査に必要な機材などの購入に当てる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] PBLの学び論22013

    • 著者名/発表者名
      広石英記
    • 雑誌名

      東京電機大学 総合文化研究

      巻: 11号 ページ: 69,75

    • 査読あり
  • [図書] 教育方法論2014

    • 著者名/発表者名
      広石英記
    • 総ページ数
      218
    • 出版者
      一芸社

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公開日: 2015-05-28  

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