本研究では、いじめの未然防止を図るために、児童生徒に「自己理解」、「他者理解」を促す取組が効果的であると考え、教育実践として「友だちの顔を描いてみよう」を開発した。 自尊感情が低く自己肯定感に課題を抱える児童生徒が実践活動に取り組み、全ての生徒が参画できた。児童生徒一人一人が発表することで、各々に自信がもたらされ自己達成感を高めた。また生徒が互いに自己理解・他者理解を深めることで、仮に課題が生じたとしても、相手のよさを知り得ていれば、自ずと解決の方途を見出せる。いじめを未然に防止するうえで、互いに理解し合う取組を計画的・継続的に行うことで、新たな人間関係の再構築に向けた教育効果を見い出せた。
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