研究課題/領域番号 |
25381282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
川村 光 関西国際大学, 教育学部, 准教授 (50452230)
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研究分担者 |
紅林 伸幸 滋賀大学, 教育学部, 教授 (40262068)
長谷川 哲也 静岡大学, 教育学部, 講師 (90631854)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 教員養成 / 教育実習 / 国際研究者交流 / イタリア / グローバリゼーション |
研究概要 |
平成25 年度は、イタリアのバーリ大学とトリノ大学、ピエモンテ州とプーリア州の公立小・中学校を訪問し、大学教員、学生、小・中学校教員を対象に、教員養成改革と教育実習に関するヒアリング調査を実施した。また、平成26年度に教育実習を経験した学生を対象とした質問紙調査を実施するため、イタリアの調査協力者と打ち合わせを行った。 また、申請者と研究分担者との間で定期的に既存の研究・情報の共有を図るとともに、調査の準備を行うために全体会を開催した。 本調査研究に関わった研究成果としては次のものがある。第一は、日本の教員養成の実態に基づいて、現行の教員養成改革の現状について考察したものである。これについては、日本教師教育学会第23回研究大会で発表するとともに、「教職志望学生の社会意識と政治的関心(1)-初年次生を対象とした質問紙調査(2012年)の結果から-」(『滋賀大学教育学部紀要 教育科学篇』第63号)、「教職志望学生の学びの諸相(1)-初年次生を対象とした2012年質問紙調査の結果から-」(『関西国際大学教育総合研究叢書』第7号)という論文で公表した。 第二は、「中学校教師の道徳教育観における荒れの影響」(『関西国際大学研究紀要』第15号)という論文があげられる。今後の日本の教員養成を検討するにあたって、現代の教師が抱えている課題に注目し、それを克服していける教師を養成するという観点も必要である。本論文はそのことに関わったものである。 第三は、「グローバリゼーションと高度化の中の教員養成改革-イタリアの取り組み-」(『パイデイア 滋賀大学教育学部附属教育実践総合センター紀要』第22号)があげられる。その論文では、比較対象国のイタリアの教員養成の特徴について論じた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた教員養成改革と教育実習に関するヒアリング調査を実施することができた。また、平成26年度に実施予定の質問紙調査について、イタリアの調査協力者と打ち合わせをすることができた。さらに、申請者と研究分担者との間で定期的に既存の研究・情報の共有を図るとともに、調査の準備を行うために全体会を開催できた。 さらに、上述の調査・研究に関わって、論文執筆と学会発表を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度に、教育実習を経験した学生を対象とした、教員養成制度と教育実習に関する調査票を、イタリア人研究者の協力を得て作成する。また、平成26年度から平成27年度にかけて、日本とイタリアで調査を実施し、その結果を分析する。 また、平成26年度に平成25年度のインタビュー調査のフォローアップ調査を行う。さらに、平成27年度には調査全体に関わったフォローアップ調査を実施する。 上記の調査結果については、平成26年度と平成27年度に学会発表や論文によって公表する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度の当初の計画では、研究代表者と研究分担者2名の合計3名でイタリアでの調査を行う予定であった。だが、他の科研調査との関係で、研究分担者2名はイタリアでの調査に参加することができず、研究代表者のみが調査を行ったため、次年度使用額が生じた。 平成26年度は、イタリア人研究者2名を日本に招聘する。また、彼らと協議した上で、教育実習を経験した学生を対象にした質問紙(日本語版、イタリア語版)を作成し、調査を行う。さらに、昨年度のイタリア調査のフォローアップ調査を行う。
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