研究課題
当該年度は、特別支援教育用のブレンディドラーニングの品質特性の現状分析と解決方法例の検討を継続実施し、研究を総括した。まず、実際に運用されているブレンディドラーニングのシステムと教材を材料に、ユーザビリティ(有効性、効率性、満足感)を含む品質特性の現状分析を継続した。具体的には、1)合目的性(利用した学習者からの改良要求件数等)、2)正確性(操作説明マニュアルに記述されている手順と機能が実際の教材・システムの操作手順・機能と一致する程度)、3)相互運用性(システム内や他の連携システム[例えば教務情報システム等]との間でのデータ、ファイルの互換性の程度)、4)理解性(教材・システムの機能を学習者が正しく理解した程度、理解するために学習者に求められた労力)、5)習得性(操作説明マニュアルの使いやすさの程度、使い方を習得するまでの時間の長さ)、6)時間的効率性(教材・システムが提供する機能の実行に必要な時間、レスポンスタイムやターンアラウンドタイム)、7)資源効率性(教材・システムが提供する機能を実行する際にクライアント側で消費されるメモリ量)、8)環境適応性(教材・システムが提供する機能を異なる地点、異なるアクセスポイント、異なるOS、異なる回線で利用できる程度)、9)有効性(学習者が目的を達成する正確さと完全さの程度)、10)満足度(利用に対する学習者の肯定的態度、快適さや不快・ストレス・負荷の少なさの程度)の分析を継続した。また、結果から、ブレンディドラーニング教材とシステムの利用時ワークロード、品質特性の現状、問題点とその要因を検討した。理解性の問題が確認され、その要因として「行為との意味的乖離表示」が推測されたため、その解決方法の具体例を検討した。
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