通常教科水準の学習が困難な知的障害者のソーシャル・インクルージョンを実現するインクルーシブ教育カリキュラムの在り方を検討することを目的に、米英のカリキュラム教育実践論と日本の知的障害教科カリキュラム教育実践論の展開を検討した。その結果、(1)学習達成水準の向上を各個人内の成長として、(2)身につけた力で生活していく力を個人の社会への広がりとして、それぞれに評価するPDCAサイクルの重要性が示唆された。また、知的障害教育実践における教科外課程の重要性が再確認され、知的障害教育と通常教育との学習内容の連続性の可視化は、知的障害教育の特長を継承・発展して実現される必要があると考えられた。
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