研究課題/領域番号 |
25381294
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
徳竹 忠司 筑波大学, 人間系, 講師 (80251007)
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研究分担者 |
宮本 俊和 筑波大学, 人間系, 教授 (40200208)
河内 清彦 筑波大学, 人間系(名誉教授), 名誉教授 (50251004)
和田 恒彦 筑波大学, 人間系, 准教授 (70438993)
浜田 淳 筑波大学, 人間系, 講師 (80261767)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 理療教育 / あん摩実技教育 / 視覚障害者教育 / 盲学校 / ベテラン教員 |
研究実績の概要 |
研究1「あん摩実技教育に関する文献的研究」研究の一部は論文投稿し、掲載された。論文の概要は、科学研究費助成事業データベースにおいて「マッサージ」で検索し、抽出した記事を対象に検討した。研究数は増加傾向だった。研究分野は看護学153件、医学87件、歯学28件、工学22件、特別支援教育13件、教育学12件、その他46件だった。また基盤研究(A)が10件、基盤研究(B)が33件、基盤研究(C)が134件、挑戦的萌芽研究が52件、奨励研究(A)が18件など多岐にわたっていた。配分額は300,000~50,570,000円で平均5,277,127円だった。マッサージの研究は多かったが、マッサージ師による研究は少ないことがわかった。 研究2「ベテラン教員の視覚障害学生に対する実技方法を記録抽出する研究」教員歴30年のベテラン全盲教員が、視覚障害学生を対象に行ったあん摩実技の授業を12時間30分にわたり動画で記録した。この動画を基に、ベテラン全盲教員が、視覚障害学生に対するあん摩実技授業の指導法の特徴を記述した。 研究3「視覚障害学生に対するベテラン教員の実技授業を可視化しデータ化する研究」ベテラン全盲教員は学生に対して具体的で理解しやすい簡単な言葉であん摩の動作や体の動かし方を伝えていることがわかった。また、ベッドで学生指導中も、他のベッドの学生に対して頻繁に声掛けを行い、細やかな教室管理を行っていることがわかった。 研究4、5「視覚障害学生に対する実技指導法を開発する研究」実技指導法を開発するにあたり、各学校盲学校で行われているマッサージ術式について調査を行った。指導法の観点はおおよそ同じであったが、各学校の特徴も見受けられた。また、あん摩中の体位変換による内蔵の移動について教育する上での根拠を得るため、MRIによる画像撮影を行ない、研究の一部は論文投稿し、掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
協力校での不測の事態により、研究協力者である理療科のベテラン教員と研究を遂行することが困難な状況が起こった。 また、研究担当者および研究分担者が所属する教員養成機関の指定申請手続きが想定以上に手間取り、研究スケジュールが遅れたことにより、研究協力機関の行事と重なり研究が大幅に遅延した。 しかし、状況は好転し、他の学校のベテラン教員の協力を得ることができたことから、次年度には遅れを取り戻し研究を終了することができる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、最終局面を向かえた「視覚障害者に対する実技指導法を開発する研究」のうち、「あん摩実技の到達度を評価する研究」を行い、研究を完了する予定である。研究実施にあたり、関係機関および関係者の了解を得ており、最終データ収集を行いまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
協力校での不測の事態により、研究協力者である理療科のベテラン教員と研究を遂行することが困難な状況が起こった。 また、研究担当者および研究分担者が所属する教員養成機関の指定申請手続きが想定以上に手間取り、研究スケジュールが遅れたことにより、研究協力機関の行事と重なり研究が大幅に遅延した。
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次年度使用額の使用計画 |
当初の計画通り、平成28年年度に使用予定であった動画撮影および編集保存用のメディア、点字用紙、コピー用紙の購入、墨点翻訳のための人件費、成果発表のための旅費および成果発表冊子製本印刷費に使用する。
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