本研究は,東南アジア地域の大学等に学ぶ障害学生の留学の実態を調査し,この地域の高等教育機関に学ぶ優れた障害学生の日本への留学を促進する方策を検討することを目的とした。 本研究の調査対象者83 名において,海外留学を希望する学生は55 名で,66%を超える障害学生が留学を希望した。留学を考える背景として,日本文化(アニメ,ゲーム,古典)への強い関心,グローバル化に対応した英語力の獲得,障害学生への手厚い学修支援環境がある。これらをもとに,(1)留学情報を得ることの困難さ,(2)日本語習得の困難さ,(3)キャリア形成における位置づけの難しさを,問題点として挙げた。
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