脳性まひ児の知覚水準の困難の主要因として易部分反応性を仮定して階層的複合刺激(global-local図形)を用いて実験的に検討した結果,刺激のサイズ(視角),偏心度,solidity,提示時間,刺激系列(注意配分への影響)による条件依存的な易部分反応性が示唆された。とりわけglobal優位とされるサイズでは認められないが,local優位なサイズでは易部分反応性が認められた。こうした知覚水準を前提に,視覚運動協調および構成行為水準の困難が想定されるが,これらの関係性について,特別支援学校の児童生徒を対象にした調査により,仮説的に構造化したモデルとして簡易評価表のかたちで示すことができた。
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