本研究の目的は、聴覚障害児の言語指導において、個々の親の個性に合わせた心理的・物理的援助をより具体的にできるようにすることであり、児の母親25名に対して、1対1の半構成面接を行い、GSES Testにて自己効力感をTEGⅡにてエゴグラムを測定し、以下を明らかにした。 面接結果から抽出した支援に必要な項目は、①家族への支援、②情報提供と聴覚障害に関する理解促進、③罪悪感に対する援助、④障害受容の促進、⑤自助グループの紹介、⑥肯定的側面を支える援助、⑦母親の理解程度の早期把握、⑧継続的支援と連携であった。親の自己効力感と児の言語習得、エゴグラムパターンと自己効力感とに、一定の関連は認められなかった。
|