研究課題/領域番号 |
25381329
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研究機関 | 聖隷クリストファー大学 |
研究代表者 |
池田 泰子 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 准教授 (90387514)
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研究分担者 |
芳川 玲子 東海大学, 文学部, 教授 (80312867)
足立 さつき 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 講師 (10454307)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | コンサルテーション / 特別支援学級 / 外部専門家 / 言語聴覚士 / 連携 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は発達を専門とする「言語聴覚士」等の外部専門家と特別支援学級担当教諭が有効的な連携を行うためにコンサルテーションシステムを構築することである。 特別支援学級担当教諭の実態を把握することを目的に行った質問紙調査の結果を詳細に分析をしたところ次の3点が明らかとなった。1.言語聴覚士との連携に積極的な教諭のタイプは、「特別支援学級経験年数が浅い」「言語・コミュニケーション指導が不安であるという自己の課題への気づきがある」「相談したい事柄について対応してくれる外部専門家を探している」という特徴が認められた。2.言語聴覚士の認知度は約50%と低かったが、言語聴覚士を知っているかどうかは特別支援学級担当教諭が言語聴覚士との連携に踏み出そうとする障壁にはならないことが明らかとなった。今後言語聴覚士と特別支援学級担当教諭との連携を実現させるためには言語聴覚士が連携の打診を待つだけではなく積極的に特別支援学級教諭に連携を提案することが求められていることが示唆された。3.特別支援学級担当教諭によって教諭経験・特別支援学級担当教諭経験年数、環境、特別支援教育に関する知識、専門家へのニーズが様々であった。これらのことから「問診票(困り感の整理、困り間の事前把握)」「コンサルテーション実施後に記入する評価票 (コンサルテーションが有効であったかを把握)」に加えて実際にやりとりする担当教諭の情報を事前に把握することでより有効的なコンサルテーションを実践できると考えられた。 質問紙調査の結果から外部専門家と特別支援学級担当教諭が有効的なコンサルテーションを行うためには「担当教諭の連携準備状況把握シート」 「問診票」「コンサルテーション実施後に記入する評価票 」の3種の連携シートが必要であることがわかり、今年度は3種の資料(案)を完成させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り、「担当教諭の連携準備状況把握シート」 「問診票(困り感の整理、困り間の事前把握)」「コンサルテーション実施後に記入する評価票 (コンサルテーションが有効であったかを把握)」を作成できたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は次の3点を実行する。1.今年度作成した外部専門家が特別支援学級担当教諭に対してコンサルテーションする際に使用する連携シート3種を使ってコンサルテーションを実践し、学校現場でより活用しやすいものへと改訂する。2.言語聴覚士等の外部専門家向けに説明会を開催し、コンサルテーション時に使用してもらい、実践データを積み重ねた上で実践マニュアルを作成する。3.成果の公開として関連学会のワークショップや自主シンポジウム等で、本コンサルテーションシステムの説明や利用マニュアルなどを紹介する。
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