省資源、低環境負荷おける摩擦・潤滑の理解と制御の重要性が高まっている。申請者らは独自開発した共振ずり測定法を用いて、液体を介した摩擦・潤滑の分子レベルでの理解の成果を挙げてきた。本申請では、本手法を固体潤滑の研究に適用するための高度化、および評価を行った。バネ部分の設計の改良、動きの実測により物理モデル解析パラメータ決定精度を向上し、パラメータから摩擦力、せん断振幅・速度を評価する手段を提案した。本手法を高分子ハイドロゲルと石英球間の摩擦評価に適用し、ゲルの摩擦は、従来は評価されていなかった接触部の弾性変形の寄与が主であり、ゲルを用いた潤滑材料の設計に重要な要素であることを明らかにした。
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