結晶性ナノ微粒子や合金中の結晶性ナノ析出物粒子の平衡形状は,低指数の結晶面で取り囲まれ,丸い角を持つ多面体と球のあいだのかたちになることがある.表面・界面エネルギー密度等の物性の異方性を考慮したエネルギー論が,このような析出物形状の由来を物理的に評価する手法になる.しかし,その評価の妥当性を検討するためには,立方体と球とのあいだという析出物の形状を代数的に記述することが有効になる.本研究では,種々の多面体にいたる超球形状を考察して材料組織解析に応用するため,球と多面体のあいだの形状を定量的に評価するための種々の指標を導出した.
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