電解析出法によるバルクナノ結晶Fe-Ni、Fe-Ni-C、Fe-Mn合金の作製を行った。Fe-Ni合金では、強度1.5GPa、伸び15%の高強度・高延性材料の創製に成功した。この材料の延性は、結晶成長モードと欠陥形成に関連する(200)配向度と粒界脆化に関連するS濃度で記述されることが明らかになり、延性予測式を構築した。さらに、(200)配向度の向上とS濃度低減プロセスを開発し、強度1.5GPa、伸び24%の材料創製に成功するとともに、延性予測式の妥当性を実証した。また、プロピオン酸添加による粒界自由体積を緩和した高硬度Fe-Ni-C合金、欠陥およびき裂のないFe-Mn合金の作製にも成功した。
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