電気化学法インピーダンス法によるセンシングは優れた特性を有する.しかし,インピーダンス信号の微弱さが測定精度の低下を引き起こしている.そこで本研究では,信号強度の増大のための試みを行った. まず櫛形電極の側面部を絶縁層で覆い,平滑な表面となる電極中央部に電場を集中させた.しかし,信号強度は逆に低下する傾向が見られた.そこで分子長および末端基の異なる二種類の分子を用いて混合比の異なる単分子膜を作製し,欠陥構造を意図的に導入した.測定の結果,多くの欠陥構造を導入した試料(75 % )で高いシグナル強度が得られた.これらの結果に基づき,構造欠陥によるシグナル増強のメカニズムを提案した.
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