スリットコーターを用いた新奇な液晶分子配向技術について研究を行った。UV反応性メソゲンが一定量添加されたネマティック液晶をスリットコーターで塗工後にUV照射することにより、水平配向が垂直配向に転移する現象を解明した。液中原子間力顕微鏡観測及び高分子膜の表面エネルギー観測の結果から、プレティルト角は表面エネルギーに依存性があると思われる。ストライプ状マスクを介してのUV照射によって水平配向領域と水平配向領域をストライプ状に分割形成することにも成功した。方位角アンカリングエネルギーは10-6~10-5 J/m2オーダーで安定していた。更に、短い螺旋ピッチのコレステリック液晶表示素子の作製を試みた。
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