研究課題/領域番号 |
25390066
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
金 秀光 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 特別助教 (20594055)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | スピン電子 / 歪み補償超格子 / スピン寿命 |
研究実績の概要 |
スピン電子の注入において、大事な一歩はスピン電子を生成する歪み補償超格子の設計と作製である。今までに申請者は結晶成長技術を駆使して、高品質である超格子構造の作製には見事に成功した。そのスピン偏極度と量子効率を測定したところ、最スピン高偏極度92%とその時1.6%の高量子効率が得られた。これはこの分野での世界最高値である。 さらに高性能を達成するために、スピン緩和時間とキャリアライフタイムを測定したところ、スピン緩和時間は120psと長いことに対して、キャリアライフタイムは23psと短いことが分かった。 今後キャリアライフタイムの改善により、さらなる高性能を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
スピン電子を生成する歪み超格子構造の作製を行い、結晶成長技術を駆使して、世界最高性能である超格子構造の作製には見事に成功した。 作製したGaAs-GaAsP歪み補償超格子方半導体フォトカソードより、最光スピン高偏極度92%とその時1.6%の高量子効率が得られた。これはこの分野での世界最高値である。
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今後の研究の推進方策 |
生成したスピン電子をほかの材料に注入するためには、長いスピン緩和時間とキャリアライフタイムが不可欠である。 今回作製したGaAs-GaAsP歪み補償超格子試料を測定したところ、スピン緩和時間は120psと長いことに対して、キャリアライフタイムは23psと短いことが分かった。 今後はキャリアライフタイムの改善を目指す。主に超格子中の不純物の濃度や欠陥などのキャリアライフタイムへの影響を明らかにし、最適な超格子構造を作製する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
申請者は平成26年4月に名古屋大学より高エネルギー加速器研究機構に転勤している。重要な実験装置であるMOVPEシステムは名古屋大学に残っており、出張で名古屋大学に行って実験する必要がある。しかし、実験装置の離れているので、装置のメンテナンスがうまくできず、実験も思った通り進めず、予算にも残額が出た。
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次年度使用額の使用計画 |
未使用の経費は、国内出張、主に名古屋大学への実験してくる予定である。
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