研究課題/領域番号 |
25390076
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
飯村 靖文 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10201302)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 有機半導体 / 機能性絶縁膜 / 有機分子は以降制御 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,有機半導体に用いる絶縁膜に分子配向性機能を付与し,有機トランジスタ性能の向上を図ることである.現在までに,以下の研究結果が得られている. (1)有機半導体絶縁膜にアルカリ側鎖を有する有機膜を用いることで,高い移動度を得ることができる.しかしながら,移動度の向上には,最適な表面アルキル側鎖密度(表面エネルギー)を制御する必要がある.(現在論文投稿中) (2)有機絶縁膜に大きな異方性を有する液晶性有機膜を用いると,その膜から有機分子に対する強い配向が働く.そのため,その膜上の有機半導体分子は強制的に配向方向が規定され,移動の値としては,あまり向上しない.(現在論文準備中) (3)有機膜に光照射をすることで異方性を発現する光反応性絶縁膜を用いると,その膜上に堆積した有機半導体に大きな移動度の異方性が発現した.これは,有機半導体分子の配向異方性に起因していることがわかった.(国内・国際会議発表)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
有機分子の大気中での素子特性評価時の安定性の問題のため,信頼性のある実験結果を得るのに苦労している.現在その対策として,測定試料を真空チャンバー内に設置し,素子評価測定時に雰囲気ガスのコントロールをできるようにした. この対策により,比較的信頼性のおけるデータを得られるようになった.
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今後の研究の推進方策 |
本年度は,本件急の最終年度である.そのため,以下のような結果のまとめを行う. (1)以下の分子配向性を有する絶縁膜上での有機半導体(ペンタセン,BTBT系分子等)の配向特性と移動度への関係を明らかにする. ①アルキル側鎖を有する有機膜,②光重合型液晶性高分子膜,③光反応性高分子膜 (2)有機半導体の安定性について検討し,その原因を明らかにする. (3)有機絶縁膜のト欠陥準位について検討をする.
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