本研究は、Pd超薄膜の強磁性発現機構の実験的検証を目指してPd(001)薄膜の「表面ナノ構造・局所状態密度・磁性」の関連を走査型トンネル顕微鏡/分光法(STM/STS)・ 低速電子線回折(LEED)などによって調べた。現有の超高真空STM/MBE装置を用い、Au(001)表面上に原子レベルで平坦なテラスを有する高品位なエピタキシャルPd(001)薄膜を作成することができた。STSによってPd(001)表面の表面準位に対応すると考えられる明瞭なピークを観察した。LEED像から求めた格子定数のPd膜厚依存性を詳細に調べた結果、格子拡張していることを確認した。
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