不均質な異方性を有する大規模ボクセルモデル内の低周波電磁界解析手法として、ボクセルモデル用静的モーメント法を開発した。解析解との比較などを通じ妥当性検証にも成功した。提案法はボクセルモデル用間接境界要素法との併用が可能で、両手法共に高速多重極法と高速フーリエ変換とを用いて、高速大容量計算に向く計算法として整備した。人頭部の磁気共鳴画像と拡散テンソル画像から形状情報と導電率テンソル情報を抽出してボクセルモデルを作成した。このモデルを用い、外部磁界印加時の誘導電流・電界を計算し、妥当な結果を得た。約2億未知数の異方性頭部モデルを、PCを用いて約83分で求解でき、本手法の高速大容量性能が示された。
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