研究課題/領域番号 |
25400002
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
脇 克志 山形大学, 理学部, 教授 (30250591)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | モジュラー表現論 / 散在型単純群 |
研究概要 |
J4については、研究代表者により、すべての奇素数に対する極大部分群の分解行列と標数3の場合にJ4の分解行列の部分的な結果がすでに論文となっている。また、越谷・功刀との共著論文により、標数3の場合にブルーエ予想の確認が行われている。標数11の場合にも、研究代表者により一般分解行列が決められている。また、計算機を用いた標数3での1333次の具体的な表現構成も試みた。今年度は、主ブロックの分解行列を確定するため、イワノフ氏のアマガメーションを用いた手法を組合わせて主ブロックに属する次数が最小の自明でない1333次の既約表現を構成を進めてきた。まだ、構成が成功するまでには至らなかったものの、12月に開催した研究集会「代数学と計算」(AC2013)では、問題点について計算機を駆使して未開分野の解明に当たっている研究者と研究打合せを行い、1333次の既約表現を構成プログラムに関する技術的なアイディアを得た。また、2010年に証明したJ4の1333次元の既約加群が、p=3においてTrivial Source加群である事実を使って、J4に含まれるTrivial Source加群の分類にも着手し、2014年3月に京都大学数理解析研究所および東京医科歯科大学で行なわれた2つの研究集会において、Trivial Source加群に関する研究打合せをドイツから来日した研究者ラシュア-氏と議論し、Trivial Source加群の分類について今後の前進が期待できる研究方針を得る事が出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究集会などを通して、理論的な理解は進んでいた。しかし 自明でない1333次の既約表現を構成について、今年度での構成を目指してきたが、計算量が想定以上に大きく、今まで利用していた計算機のトラブルなども発生し、実際的な表現構成まで至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度末に、新たに導入した計算機による自明でない1333次の既約表現を構成を果たし、MOC system と呼ばれる既約モジュラー表現や既約ブラウアー指標を構成・解析するプログラムを活用して、未決定の分解定数の確定を行なう。
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次年度の研究費の使用計画 |
12月開催の「代数学と計算」(ac2013)にドイツから計算機を使った表現論の専門家であるミュラー氏を招請する予定であったが、氏の都合もあり未達となった。 次年度にミュラー氏を招請出来るよう、再度調整したい。
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