研究課題/領域番号 |
25400080
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
下川 航也 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (60312633)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 結び目 / DNA / 組換え酵素 / バンド手術 / デーン手術 |
研究実績の概要 |
今年度は、バンド手術の研究のDNA組換え酵素の研究への応用を中心に行った。研究成果は、論文、国際会議での招待講演において公表している。また、2014年12月には国際会議を開催した。 今年度発表した論文"Site-specific recombination modeled as a band surgery: Applications to Xer recombination "において、これまでのバンド手術の研究のDNA組換え酵素の研究への応用をまとめている。特にこの論文においてantiparallel 2k-catに作用するXer-psi組換えの新たな特徴付けを行った。 また、結び目のA-多項式が他の結び目のA-多項式を因数に持つ場合の研究の論文が雑誌に掲載されることが決定した。結び目群の間に全射が存在する場合にはそのような現象が起きることが知られているが、全射がない場合にも例を構成できることを示している。 今年度は、カナダ、オーストラリア、東京での国際会議において、バンド手術の研究のDNA組換え酵素の研究への応用について招待講演を行った。また、オーストラリアでは、8th Australia and New Zealand Mathematics Conventionにおいて、 Special session on topology, geometry and combinatorics of biopolymersを、Mariel Vazquez氏、Javier Arsuaga氏とともに開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度も、研究成果を2編の論文としてまとめ、5回国際会議での招待講演の依頼を受けて講演している。これまでの研究成果が認知され、研究者に注目されるようになってきている。研究内容も、当初の予定に沿って順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度中は、DNAの研究への応用を意識した、組換え酵素の研究、格子絡み目の研究が順調に進んでいて、来年度にはそれぞれいくつかの論文としてまとめる予定である。その点では、今後の研究も計画通り順調に進んでいくと思われる。来年度は、研究集会やセミナーなどを企画し、より活発な研究発表、情報の入手を行っていく予定である。
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