研究実績の概要 |
加藤晃史氏との共同研究で,クイバーの境界条件つきのミューテーションの列について, 分配級数という新しい量を導入した.分配級数は一般ペンタゴン変形について不変であることをした.また,ディンキン型またはその積の特別なミューテーションの列について,分配級数がアフィンリー環の表現の指標の和のフェルミオン表示に一致していることを発見した.この結果を学術論文誌に Akishi Kato and Yuji Terashima, "Quiver Mutation Loops and Partition q-Series", Comm. Math. Phys. DOI: 10.1007/s00220-014-2224-5 として発表した.つづいて,ミューテーションの終赤列とその自然な境界条件について分配級数の精密化が組合せ的ドナルドソン・トーマス不変量と一致していることを示すことができ,学術論文誌に Akishi Kato and Yuji Terashima, "Quantum Dilogarithms and Partition q-Series", Comm. Math. Phys. DOI: 10.1007/s00220-015-2323-y として発表した. また,北山貴弘氏との共同研究で,点つき曲面束の PGL(n,C) 平坦束のモジュライ空間上のトーション関数を導入し,クラスター変換を用いて,ヤコビ行列式の言葉で解釈できることを示し,学術論文誌に Takahiro Kitayama and Yuji Terashima, "Torsion functions on moduli spaces in view of the cluster algebra", Geom. Dedicata, DOI: 10.1007/s10711-014-0032-x として発表した.
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