研究代表者は山崎雅人氏との共同研究で提案した新しい3次元ゲージ理論の分配関数の本質的な情報を数学的に厳密な方法で取り出すことを一つの動機として,加藤晃史氏との共同研究で,クイバーのミューテーションの列について,分配級数という新しい量を導入し,その基本性質を示した.特に,ディンキン型またはその積の特別なミューテーションの列について,分配級数がアフィンリー環の表現の指標の和のフェルミオン表示に一致していることを示した.また,ミューテーションの終赤列について分配級数の次数付き版が本質的に組合せ的ドナルドソン・トーマス不変量と一致していることを示すことができた.
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