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2013 年度 実施状況報告書

曲面,曲線と結び目の位相的性質

研究課題

研究課題/領域番号 25400086
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋工業大学

研究代表者

平澤 美可三  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00337908)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード幾何学 / 結び目 / アレキサンダー多項式
研究概要

絡み目のアレキサンダー多項式は古典的な研究対象であり,様々な研究がなされているが,絡み目の個性の反映としてはその係数に注目することが多い.一方近年の計算機の発達により,様々な絡み目の多項式を,その零点までこめて計算する事が簡単になり,絡み目の個性が,係数よりもむしろ零点の配置に反映する状況に関する予想などが得られている.顕著な性質としては,零点が全て実数であったり,虚数で単位円周上に乗って状況が興味深い.
絡み目のアレキサンダー多項式の零点の分布の研究の一環として,コクセター絡み目と呼ばれるクラスの絡み目に関してトロント大学の村杉邦男氏と共同研究を行った.
コクセター絡み目とは,ある条件を満たすグラフによって表されているが,特にそのグラフがサイクルであるものに注目した.まず,サイクルグラフが表す絡み目の内,それがコクセター絡み目になっているものの決定から開始した.サイクルグラフ絡み目の成分数は2か3になることから,多変数のアレキサンダー多項式をます決定し,1変数アレキサンダー多項式に帰着した.さらに多項式の零点の配置を決定した.それらは全て単位円周上に乗っている事が分かった.
サイクルグラフから生じるコクセター絡み目は円板に正一回捻りのバンドを次々と平坦プラミングして得られる絡み目である.一方,平坦プラミングするバンドがすべて捻り無しの場合には,こうして全ての絡み目が得られることをすでに証明済みである.捻りを一斉に正一回捻りとすることで絡み目に条件が付くが,それがアレキサンダー多項式の零点が全て単位円周上に乗るという形で反映することが興味深い結果である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究目的にあげた絡み目の位相的性質の研究に関し,曲面に注目してアレキサンダー多項式の零点に関する新たな知見を得る事ができ,その研究成果を国際集会で発表できた.

今後の研究の推進方策

今後も引き続き,曲面や絡み目の位相的性質を調べる.アレキサンダーの零点に関しては更に研究を深める.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] On stability of Alexander polynomials of knots and links (survey)2014

    • 著者名/発表者名
      M. Hirasawa and K. Murasugi
    • 雑誌名

      Banach Center Publications

      巻: 100 ページ: 85-98

    • DOI

      10.4064/bc100-0-5

    • 査読あり
  • [学会発表] On the distributions of the zeros of Alexander polynomials of knots2014

    • 著者名/発表者名
      M. Hirasawa
    • 学会等名
      13th Serbian Mathematical Congress
    • 発表場所
      セルビア Vrnjacka banja
    • 年月日
      20140522-20140525
  • [学会発表] On coxeter links associated to cycle graphs2013

    • 著者名/発表者名
      M. Hirasawa
    • 学会等名
      Knot theory and its applications
    • 発表場所
      インド IIser Mohali
    • 年月日
      20131210-20131220
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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