可積分系および通常よりも過剰な個数の第一積分をもつ超可積分系の大域的な解構造に関わる諸問題を,平衡点など不変集合に付随する共鳴現象との関わりで研究した。とくに,偶数次元の解析的ベクトル場が楕円型平衡点の近傍で,平衡点の共鳴度に応じた個数の第一積分と可換なベクトル場をもつならば,解析的なポアンカレ-デュラック標準化が可能であることを示した。これは先行研究の仮定を部分的に一般化した上で別証明を与えたものになっている。 また,共鳴度に応じた個数の第一積分をもつ超可積分な解析的シンプレクティック写像では,線形部分に半単純性を課すことなく,解析的バーコフ標準化ができることを示した。
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