研究課題/領域番号 |
25400126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 教授 (00201559)
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研究分担者 |
西尾 昌治 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90228156)
堀内 利郎 茨城大学, 理学部, 教授 (80157057)
安藤 広 茨城大学, 理学部, 講師 (60292471)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | Appell変換 / Bateman変換 / caloric morphism / 波動方程式の解を保つ変換 / 熱方程式の解を保つ変換 |
研究概要 |
本研究の目的は、熱方程式と波動方程式の解を保つ(方程式の解を再び方程式の解に写す)変換を、応用も意識し、「変換の形を具体的に決定する」をキーワードにして調べることである。今年度の研究実績の概要は、以下の通りである。 計量退化集合を除いた半ユークリッド空間に、一般ローレンツ群で不変な計量が与えられている場合に、この不変な計量に関する熱方程式の解をを保つ変換の形を具体的に追求した。今までの研究で、3次元以上のユークリッド空間上での固有値が一般の超双曲型方程式(非退化非正定値)の解を保つ変換の形を完全に決定した結果(現在論文を投稿中)が得られており、変換の空間方向の写像は、相似変換か、反転変換と相似変換の合成か、ベイトマン型変換と相似変換の合成になることが判っている。これらの内、相似変換の場合、反転変換と相似変換の合成の場合には変換の形を決定することが出来た。この場合の結果は、原点を除いた3次元以上のユークリッド空間の回転不変リーマン計量に関する熱方程式を保つ変換の場合と同様、変換がアッペル変換の直接の拡張になる場合か、空間が定曲率空間になる場合に帰着されるが、どちらの場合も今までの研究で熱方程式の解を保つ変換の形が得られており、その成果によって、計量の形と変換の形が具体的に決定することが出来た。 現在、残っているベイトマン型変換と相似変換の合成の場合について、変換の形を決定するべく研究を続けている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
変換の空間方向の写像がベイトマン型変換と相似変換の合成になる場合の解析に、思ったより時間がかかっているため。
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今後の研究の推進方策 |
引続き、変換の空間方向の写像がベイトマン型変換と相似変換の合成になる場合の解析に取組み、熱方程式の解を保つ変換の形を決定する問題の解決を目指す。 それと平行して、26年度の研究計画の内、多重熱作用素の解を保つ変換の問題に取組む。
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次年度の研究費の使用計画 |
予定よりも物品が安く購入できたり、時期によって旅費が安かったりしたため。 少額なので、次年度の物品費と合わせて使用する。
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