ランダム(時空独立)な障害物中のランダムウォークの生存確率について研究した. これはd次元格子上の離散模型で,ディレクティドポリマーの零温度極限と考えられる. ランダム(時空独立)な障害物はベルヌーイ型確率場により与え,また技術的な理由により,長距離な跳びを許すランダムウォークを考える.この模型に対し 生存確率の減衰率の存在,更に障害物の存在確率を大きくするときの減衰率の漸近 挙動を決定した.これまで研究してきた温度正の場合とは異なる様々な技術的困難を伴う研究であったが,その途上で数々の新しい手法が開発された.今後,単純ランダムウォーク模型や,ブラウン運動模型の研究を行う際にも有用な手がかりになると期待される.
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