研究実績の概要 |
以下の事柄について検証を進めた:(a1)空間が 1次元, または 2次元なら全ての非自なパラメーター領域(例えば 0,1 以外の全ての人口密度)で、総人口 の増大は,その平均値に比べ真に遅い(非正規成長)更にこの収束の速さが指数的である(Lyapunov 指数の正値 性).(a2)空間が 1次元, または 2次元なら全ての非自明なパラメーター領域で局在観測される。すなわち、人口は均等に拡散するのではなく特定の狭い領域に密集する(b1)空間が 3次元以上の場合, パラメーターに応じて人口増大の速さに関する相転移がる. 例えば 一定以上の人口密度を仮定すると, 確率正で正規成長である. 一方, 一定以下の人口密度では低次元の場合と同様に非正規成長する.(b2)空間が 3次元以上の合, パラメーターに応じて局在/拡散の相転移が起る. 例えば一定以上の人口密度を仮定すると人口の拡は均 等である--より数学的には,人口の分布に関する中心極限定理が成立する。 一方, 一定以下の人口密度では低次元の場合と同様な局在が発生する.一方,ポワソン点過程を媒質とするブラウン運動に対し,零温度($\beta =-\infty$)の場合の自由エネルギーを考察した.生存確率の対数が研究対象となる確率変数であるが,零温度の場合には,この確率変数は可積分でない.このため,劣加法的エルゴード定理などの通常の手法が適用できない.この困難を克服するため数々の新手法を模索した.
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