研究課題/領域番号 |
25400178
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
北 直泰 宮崎大学, 教育文化学部, 准教授 (70336056)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 非線形シュレディンガー方程式 / 漸近挙動 / 解の爆発 |
研究概要 |
複素係数を非線形項にもつシュレディンガー方程式の初期値問題について、解の減衰評価および漸近形の決定に取り組んでいる。このモデルは、光ファイバーを伝播する光(=電磁波)の包絡線の形状変化を記述している。複素係数の虚部が負の値になる場合は、光ファイバー中の不純物による「エネルギー散逸」を表している。また、複素係数の虚部が正の値になる場合は、光ファイバー中にエルビウムイオンを含ませることによる「電磁波の増幅効果(Erbium Doped Fiber Amplification:EDFA)」を記述している。本年度の研究実績として、空間1次元の場合で解の挙動に関する結果を得ることができた。具体的に述べると、エネルギー散逸モデルの場合では、“大きな初期データ”に対する解の減衰評価および漸近形の特定に成功した。そして、EDFAモデルの場合では、小さな初期データに対して有限時間で爆発する解が存在することを証明できた(この結果は、エネルギー散逸モデルの結果の系として得られる)。これらの結果を証明する際に重要な役割を果たすものは「Liskevich-Perelmuterの評価」である。この評価のお陰で、解の重み付き時間大域的不等式を得ることができるので、様々な誤差項の評価を成立させることにつながる。今後の課題として、次の2つを掲げる。①Liskevich-Perelmuterの評価では複素係数の実部と虚部に特別な条件が必要になってくるので、これを取り払って大きな初期データに対する解の減衰評価を得ること。②EDFAの場合では、有限時間爆発する解の存在までしか言えていない。これは初期データをうまく選べば解が爆発することを述べているに過ぎない。もっと初期データに任意性を与えて爆発解を構成することはできないであろうか。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属している教育文化学部において、授業負担が多いこと。加えて休暇中の業務(教員免許更新講習、認定講習、数学教育会、入学試験の問題作成と採点業務など)に忙殺されて、なかなか研究活動に専念できないこと。
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今後の研究の推進方策 |
学内外で共同研究者を探して、アイデアを共有し論文作成の効率化を目指したい。
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