研究実績の概要 |
【最終年度に実施した研究の成果】 (1) 本研究課題において前年度までに得られた, アフィン幾何AG(2n,4)における平面全体がなすデザインの分割数に関し, 部分デザインの数の最大性の証明を試み, 巡回群の多重分解因子が周期性をもてばよいことまでを解明した. 多重分解因子が周期性をもつための巡回群の位数条件については, 今後の課題として引き続き研究を行う予定である. (2) デザインの分割に関連する問題として, 同じサイズの部分集合を頂点集合とする完全二部グラフが異なる長さのサイクルに分解可能であることを示した. この結果は査読付き国際雑誌に掲載予定である. 【研究期間全体を通じて実施した研究の成果】 (1) アフィン幾何AG(2n,4)における平面全体がなすデザインを, アフィン一般線形群AGL(1,pow(4,2n)))により固定される部分デザインに分割する手法を与えた. さらにその手法をAG(2n,3)における平面全体がなすデザインに対しても適用することで,より多くの部分デザインに分割できることを理論的に示すことができた. (2) 重み3と4の衝突回避符号について, タイトや等差という性質は付加したものの, 最大符号語数が決定可能な新たな符号長系列を与えることができた. これらの結果は査読付き国際雑誌に掲載された.
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