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2013 年度 実施状況報告書

混合効果モデルにおける統計的推測

研究課題

研究課題/領域番号 25400206
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

百武 弘登  九州大学, 数理(科)学研究科(研究院), 准教授 (70181120)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード繰り返し測定データ / 信頼区間 / ランダム効果
研究概要

繰り返し測定データに対しては、個体差などを考慮したランダム効果モデルが適用されることがある。本年度は個体ごとに測定誤差のバラツキが違う場合、つまり誤差分散が異なるランダム効果モデルについて考察した。平均2乗誤差の観点で Rukhin (2011, J. Stat. Plan. Inference) が提案したパラメータの推定量がある。この推定量をもとに信頼領域を近似的に構成してもシミュレーションによれば、あまり近似がよくない。そこで、誤差分散の推定量を修正し、それをもとにした近似信頼領域を提案した。さらに、これを二標本問題に拡張し、Behrens-Fisher 問題の多変量版と合わせて研究した。多変量 Behrens-Fisher 問題に対する近似的方法はいくつか提案されているが、主な3つの近似を用いて信頼領域を Rukhin の推定量によるものと修正した推定量によるものを構成し、シミュレーションにより近似精度を検証し、修正した推定量による近似が良くなっていることがわかった。
繰り返し測定データに関しては、二標本問題において、欠測が単調である場合の平行性の検定が近似によらず可能であることを示したり、水準差の近似信頼区間の構成なども考察し、シミュレーションにより近似精度の検証の段階である。
また、別の研究として、矯正歯科における患者群と正常群の口腔に関連した部位の臨床データをもとにした統計的比較を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ランダム効果モデルにおいて、誤差分散が異なる場合の成果は得られ論文が国際的学術誌に掲載された。また、欠測がある場合の統計的推測に関しては、論文を執筆できる段階まできている。

今後の研究の推進方策

繰り返し測定データに対するランダム効果モデルにおける欠測データがある場合の成果についての論文の完成と説明変数に測定誤差がある混合効果モデルにおけるパラメータの信頼領域の構成が目標である。

次年度の研究費の使用計画

所属が九州大学から防衛大学校になることにより、引き続き研究するために九州大学への旅費が必要となること、統計関連書籍を購入が必要になることで、26年度の使用額が多くなるため。
おもな使用は九州大学への出張5,6回(約500,000円)と統計関連書籍(約170,000円)

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Note on estimating parameters in heterogeneous random effects models for two sample problem2013

    • 著者名/発表者名
      Kengo Ueda and Hiroto Hyakutake
    • 雑誌名

      Advances and Applications in Statistics

      巻: 37 ページ: 187-193

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Relationship between the stability of muscle activity in the masseter muscle and craniofacial morphology2013

    • 著者名/発表者名
      K. Nakamura, A. Hara, S. Nakata, H. Hyakutake and I. Takahashi
    • 雑誌名

      Orthodontic Waves

      巻: 72 ページ: 55-62

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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