本研究は、2015 年度のASTRO-H 衛星の打ち上げにより始まる、超高エネルギー分解能で広がった天体をX線観測できる新しい時代に先駆けた準備研究として、暗黒物質探査の可能性の評価を目指したものである。銀河団を超高エネルギー分解能で観測することで、今までとまったく独立な方法で、銀河団の重力分布、従って暗黒物質の分布を測定できる事を示した。また、ASTRO-H衛星に搭載する観測装置SXSの開発性能試験に参加貢献し、打ち上げ後に予定通りの5eV以下のエネルギー分解能を持つという高い性能を確かめた。
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