2009年より国際宇宙ステーションで行われている全天X線監視装置(MAXI)の観測運用、及びデータ解析を最適化し、無バイアスな全天X線データを用いて銀河系内のX線連星系の活動性と大規模構造の研究を行った。主要な観測装置であるガス比例計数管とX線CCD素子の軌道上の放射線損傷を考慮した応答関数を構築し、解析プログラムに組み込んだ。 X線連星系の研究では、増光を起こした全12個のBe星連星パルサーの光度時間変化を解析し、Fermi/GBMの全天監視データから得られたパルス周期変化率との相関から、降着円盤とパルサー磁気圏の相互作用モデルの妥当性、及び中性子星パラメータへの制限を導いた。
|