深非弾性レプトン・ハドロン散乱過程におけるクォークの破砕関数についての理論解析を行った。クォークのスピンおよび横運動量を取り入れ、多重破砕過程を記述した。その際、3次元の運動量保存側およびアイソスピン保存側を表している和側を満たしている理論の枠組みを作り上げた。クォークのスピンに依存しない破砕関数をスピンに依存する破砕関数 (Collins 関数)が互いに連立していることが分かった。クォークのダイハドロン破砕関数に関して、破砕チェーンの中間状態におけるベクトル中間子の寄与を取り入れ、数値解析を使ってダイハドロンの破砕関数を定量的に予言した。ハドロン中の分布関数、形状因子および応答関数も求めた。
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