キセノン136を用いたニュートリノレス二重ベータ崩壊(0νββ)探索実験「カムランド禅」において、位置モニター付きの精密エネルギー較正を行い、0νββ探索感度の向上を実現した。位置モニターを行うため、有機溶媒中で使用可能なモニターカメラーを選定、開発した。これを用いて精密に線源の位置を確認しながらガンマ線源によるエネルギー較正を行った。光電子増倍感が検出する総光量とエネルギーの関係(比例係数)は、線源の位置によって変わるため、位置モニターをすることにより、エネルギー較正の精度は高まる。この効果により、エネルギースケールの不定性が減少したため、より高感度の二重ベータ崩壊探索が可能となった。
|