液体キセノンは、暗黒物質探索など、低エネルギー、超低バックグラウンド実験用シンチレータとして広く用いられている。本研究は、液体キセノン検出器におけるさらなる低バックグラウンド環境の達成のために、キセノン中からの放射性ラドンの除去を目指した。そのために低バックグラウンドラドン検出器の開発およびラドン除去試験を実施した。その結果、ラドン検出器については従来の10分の1程度の低バックグラウンド化に成功した。また、キセノンの低温における循環のための熱交換機構の開発も行った。活性炭に代わるラドン吸着剤の選定までには至らなかったものの、より効率的なラドン除去システムを開発するための道筋をつけた。
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