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2013 年度 実施状況報告書

直線偏光γ線による低エネルギー電気双極子遷移の発現メカニズムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 25400303
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

静間 俊行  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 量子ビーム応用研究センター, 研究主幹 (50282299)

研究分担者 湊 太志  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力基礎工学研究センター, 研究員 (00554065)
宮本 修治  兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 教授 (90135757)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードレーザーコンプトンガンマ線 / 核共鳴蛍光散乱
研究概要

励起エネルギー10MeV以下の電気双極子遷移の強度と原子核表面に現れる中性子スキンとの関連を明らかにするため、兵庫県立大学・高度産業科学技術研究所のニュースバル電子蓄積リング施設において、レーザーコンプトンガンマ線を用いた核共鳴蛍光散乱実験を行った。
今年度前半は、実験に使用するゲルマニウム検出器や臭化ランタンシンチレーターの固定用架台を準備するとともに、実験データ記録用のCAMACデータ収集系の整備を行った。また、入射ガンマ線と空気との散乱によるバックグラウンドの影響を軽減するため、ガンマ線ビーム軸上に設置する真空パイプの製作を行った。
年度後半には、ビスマス、鉛、および、クロムターゲットを用いた核共鳴蛍光散乱実験を行った。実験では、これらのターゲットに、最大エネルギー8.2MeVから12MeVのレーザーコンプトンガンマ線を照射し、共鳴散乱ガンマ線を100%~140%の3台のゲルマニウム検出器を用いて測定した。これらのゲルマニウム検出器の内、2台をビーム軸に対して90度方向に、残りの1台を130度方向に設置した。また、90度方向の検出器は、それぞれ、垂直方向と水平方向に設置した。レーザーコンプトンガンマ線の偏光面を横方向に固定し、ビーム軸に対して90度方向に設置した2台のゲルマニウム検出器を用いて、入射ガンマ線の偏光面と散乱ガンマ線の放出角との相関を測定した。また、ビーム軸上に設置したNaIシンチレーターを用いて入射ガンマ線のフラックスの測定を行った。一方、入射ガンマ線のエネルギースペクトルは、臭化ランタンシンチレーターを用いて測定した。これらのデータを用いて、モンテカルロシュミレーション計算により、入射ガンマ線のエネルギー分布を決定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

検出器架台、入射ガンマ線ビーム導入用真空パイプやデータ収集系の整備が計画通りに進み、年度後半に、兵庫県立大学・高度産業科学技術研究所のニュースバル電子蓄積リング施設において、レーザーコンプトンガンマ線を用いた核共鳴散乱実験を行った。電気双極子遷移と磁気双極子遷移を識別するために必要な入射ガンマ線の偏光面と共鳴散乱ガンマ線の放出角度の相関データや入射ガンマ線のフラックス測定、エネルギースペクトル測定データも取得できており、計画は順調に進んでいると言える。

今後の研究の推進方策

26年度以降も引き続きニュースバル電子蓄積リング施設において、核共鳴散乱実験を行う予定である。入射ガンマ線ビーム導入用真空パイプの窓の厚みを変更し、バックグラウンドの軽減を行う。入射ガンマ線のフラックス測定、エネルギースペクトル測定データを解析し、入射ガンマ線の強度分布を決定する。また、入射ガンマ線の偏光面と共鳴散乱ガンマ線の角度相関データの解析を行い、電気双極子遷移と磁気双極子遷移の強度分布の評価を行う。

次年度の研究費の使用計画

国内出張に変更があり、次年度使用額が生じた。
今年度も引き続き、兵庫県立大学・高度産業科学技術研究所のニュースバル電子蓄積リング施設において核共鳴蛍光散乱実験を行うため、実験機器の輸送費、国内旅費、消耗品費、施設使用料として使用する。また、本研究成果の発表のため、国内旅費、外国旅費として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ニュースバル放射光施設における レーザーコンプトンガンマ線を用いた核共鳴散乱実験2014

    • 著者名/発表者名
      静間 俊行
    • 学会等名
      日本原子力学会
    • 発表場所
      東京都市大学
    • 年月日
      20140326-20140326

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公開日: 2015-05-28  

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