本研究では、幾何学的フラストレート系スピネル化合物を研究対象として、主として超音波音速測定により新奇な磁気揺らぎおよび磁気励起の研究を行った。その結果、スピンフラストレート系スピネルZnFe2O4および軌道縮退系フラストレートスピネルMgV2O4の研究において、特に顕著な研究成果を得た。 ZnFe2O4の超音波音速測定による研究では、フラストレーションの低温での増強を示唆する弾性異常の観測に成功した。 MgV2O4の超音波音速測定による研究では、軌道揺らぎと局所スピン励起の共存を示唆する弾性異常と、格子乱れによるフラストレーションの増強を示唆する弾性異常の観測に成功した。
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