超伝導の電荷移動ゆらぎ機構と深く関係する量子臨界価数ゆらぎの物理は、Ybを含む準結晶でも重要であるなど、予想以上に遍在的であることが実験的に分かってきたが、これらの事実を包括的に理解する理論を構成した。 電気4極子ゆらぎ超伝導機構の可能性が示唆されている、Pr-1-2-20系物質のノーマル状態で観測される非フェルミ液体的な種々の異常物性を、Pr+3イオンのもつ4極子自由度の効果を取り込んだ「2チャンネルアンダーソン格子モデル」にもとづいて統一的に説明した。 ESP 状態のスピン3重項状態では、準粒子状態密度のエネルギー依存性を考慮すると、自発的にスピン磁化が誘起されることを理論的に示した。
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