鉄系超伝導体に1つの化学種をドープして生じる最高のTcは、1111型で55 K、122型で38 Kである。一方、122型CaFe2As2に2つの化学種をコドープすると、Tc = 45 Kの超伝導が発現する。本研究では、この化合物において、As-As結合の形成と切断の揺らぎが超伝導を誘起する可能性を指摘した。さらに、鉄系112型CaFeAs2にLaとSbをコドープすると、1111型に次いで高い Tc = 47 Kの超伝導が発現することを発見した。この結果は、コドープが鉄系超伝導体の物質開発に有効であることを示している。
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