本研究は、磁性(強い電子相関)を由来とする新奇量子相や、その近傍で見られる非従来型超伝導発現機構を解明するために、代表的な強相関超伝導物質である重い電子系超伝導体CeRh0.5Ir0.5In5及び銅酸化物高温超伝導体Bi2Sr2-xLaxCuO6(Bi2201)を研究対象に取り上げ、極限環境下の核磁気共鳴(NMR)/核四重極共鳴(NQR)実験に取り組んできた。 研究最終年度は、研究総括の一年と位置づけており、計画通り主な研究テーマの2件について最終年度後半から論文執筆を始めており、研究期間中に得られた重い電子系超伝導体CeRh0.5Ir0.5In5の圧力相図を下に原著論文を現在投稿準備中である。 Bi2201においても、研究総括を行い、論文投稿準備中である。 また、研究計画が予定通り進まなかった場合に備えて同時進行で行っていた鉄系超伝導体において、研究成果を原著論文(1件)として発表した。 Bi2201の研究成果については2件、鉄系超伝導体の研究成果については1件、計3件について学会や研究会において招待講演を行った。
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