本課題研究では、ウラン系化合物を中心として、圧力誘起型相転移とそれに伴う電子基底状態の変化の追求を主な目的とする。さらに磁気秩序相/非秩序相近辺のウラン5f電子物性の解明も計画した。精密な静水圧下物性測定技術の確立と測定手段の拡張も計画した。ウラン強磁性超伝導物質UGe2とURhGeの新奇な磁気臨界現象:新しい磁気スケーリング則を明らかにした。さらにUCoAlの「三重臨界点」における臨界現象から磁気的相互作用の低次元性を明らかにした。また、高圧下磁化測定用圧力セルの高精度化を行い、ウランカルコゲナイド化合物β-US2や希土類化合物YbCu2Si2の圧力誘起強磁性相について研究を行った。
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