数値計算を主に用いて、タンパク質などによる生体膜の形状制御の仕組みを研究した。まず、膜間のゆらぎのエントロピーによって生体膜間を架橋する結合サイトが凝集する条件を明らかにした。次に、高分子修飾によって大きな膜ドメインが不安定化し、多数のマイクロドメインが形成されることがあることを示した。そして、バナナ状タンパク質の吸着により、多角形膜チューブや多面体ベシクルが形成することを明らかにした。タンパク質の曲率上昇に伴うタンパク質の凝集は2段階、もしくは3段階に分けて起こる。また、高いトポロジー種数を持つベシクルではストマトサイトから円盤状へ一次相転移することがあることも示した。
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