平面にビリヤード球を並べると、1つの球のまわりに6つの球が並ぶ。この構造は電子、原子から始まり、コロイド球、界面活性剤や高分子が作る構造に至るまで普遍的な規則構造として知られている。球状ウィルスのように、正曲率曲面である球面上の規則構造もよく知られている。しかし、ポテトチップのような馬の鞍型(負曲率)曲面上の物理的規則構造の研究はなされていなかった。本研究ではシュワルツのダイヤモンド及びプリミティブ3重周期極小曲面上で球のシミュレーションを行い、エントロピーを駆動力としたアルダー相転移を観察することによって、負曲率曲面上の規則構造を多数発見し、それらを結晶学、数学的観点から解析した。
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