桜島を対象として,火山性地震や微動の震源をリアルタイムにて推定するシステムを構築した.収録システムの共有メモリにあるデータから解析するため,リアルタイム解析が実現した.なお,ハードディスクに保存されたデータの解析も行える.火山性地震と微動の検出には,二つの長さの異なる時間窓のRMS振幅の変化率を用いている.爆発地震の震源は昭和火口から水平距離1kmの範囲で,鉛直方向は海抜上1kmから海抜下3kmに推定された.2015年8月の群発地震の震源は南岳山頂と昭和火口の周辺の深さ2~8kmに分布した.初動による震源と比べて振幅分布による震源は南東方向へと深さ方向への広がりが顕著である.
|