研究課題/領域番号 |
25400449
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
徐 培亮 京都大学, 防災研究所, 助教 (10293961)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | tomography / ill-posed / variance components |
研究概要 |
離散tomographyと乗法的な観測誤差を含める逆問題は平成25年度の重要な課題として研究を行った。離散tomographyについて、我々は整数最小二乗解をより速く得るために格子基底縮小の新しいアルゴリズムを開発し、更に6つの比較基準に基づいて、今までよく使用されていたアルゴリズムと比較研究を行った。研究実績は以下の通りである:我々は開発した正定値二次形式の改良されたLLLアルゴリズムを格子ベクトル基底へ適用した。更に新しい縮小基底の直交性品質として縮小基底の最小角度を提案した。最小角度は普通の直交性基準より魅力がある。LLLアルゴリズムとその変形は広く使用されているが、これらの格子基底縮小アルゴリズムの有効性の実験研究が行われたのは最近であり、しかもそれらはHermite係数、実用的なランニング形態と縮小グラムーシュミット係数に限定されている。我々は、新しいアルゴリズムを含めて、LLLアルゴリズムとdeep-insertionのあるアルゴリズムなどについて、6つの格子基底縮小品質基準を用いて大規模な実験研究を行った;研究結果により、新しいアルゴリズムは既存の4つのLLL関連したアルゴリズムより、6つの格子基底縮小品質基準にて、全てより優れた結果を与えることが判明した;また、実験から得た6百万個以上の縮小グラム - シュミット係数を利用し、格子基底縮小アルゴリズムの統計的特徴を研究した。それらの係数は均一分布ではないことが明らかになった。ゼロに近い小さな係数は多ければ多い程、また、0.5と-0.5の両端部付近の大きい係数は少なければ少ない程、格子基底縮小アルゴリズムの縮小効果がよいことも初めでわかった。乗法的な観測誤差を含める逆問題について、我々は偏り補正最小二乗法を開発した。これらの研究成果はヨーロッパの地球科学連合大会とアメリカ数学会の年会で招待研究発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
離散tomographyと乗法的な観測誤差を含める逆問題は重要な逆問題である。研究成果も新しい知見も得た。このままで研究を進めばよいと思う。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度には平成25年度の研究成果に基づいて続けたいと思う。また、得られた逆問題の研究成果は高周波GPSの研究と防災課題へ適用したい予定である。具体的な研究課題は以下の通りである。「1」我々は正則化パラメーターはいろいろな観測データの重み係数の変化に敏感性を研究する。また、Xu(2009)の図8から、正則化パラメーターは正則化の役割を果たすのに小さすぎることが判る。よって我々は均方二乗誤差規則に基づいて最適観測データの重み係数と正則化パラメーターを決定しする。また、変数誤差モデルについての観測データの重みも研究する;「2」高周波GPSは今地震防災の中に重要な役割があるために、応用例として重力ではなくて、高周波GPSを重要な逆問題として研究する。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額は2,234円はNorton Securityを購入予定であったか、経費不足の為、次年度使用とした。 次年度使用額はNorton Internet Securityを平成26年度経費とあわせて購入予定である。
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