水平解像度が約3kmの北太平洋高解像度シミュレーションの出力を用いて、数kmから数10kmの微小な海洋サブメソスケール現象に注目して解析を行った。サブメソスケール現象は、冬季に北西太平洋域の深い混合層内で生じる不安定現象によって励起され、冬季に活発となる季節変動が見られた。その時空間変動は、高解像度の海面高度観測データを用いて診断的に観測できる可能性があることを示した。また、冬季に活発なサブメソスケール現象から大きなスケールへの多大なエネルギーの逆遷移がみられた。この結果は、スケール間相互作用によって、サブメソスケール現象が海洋循環場の時空間変動に多大な影響を及ぼすことを示唆している。
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