南極においてVLF/LF帯送信電波の磁界振幅データの解析から世界の様々な経度における下部電離層状態の調査を実施した.具体的には,電磁干渉の極めて少ない南極西オングル島における短期の磁界観測データから,7つの送信電波局の同定に成功した.また,南極特有の気象条件に配慮した水平磁界観測装置,観測ソフトを開発し、南極昭和基地に同システムを設置した.昭和基地では,電磁干渉が大変大きかったが,2年間に渡る観測期間中に,2つの送信局の同定,日変化の導出に成功した.今後も,観測期間中に発生した雷活動や宇宙天気に関するパラメータ,高エネルギー天体現象等の下部電離層に与える影響を調査し,学術研究成果の発表を行う.
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