超高温変成作用の温度圧力条件(6~12 kbar, 900~1100℃),logPO2=-10~-11の酸素分圧で,Feに富むアーマルコライトが安定な温度圧力条件を調べた.TiO2-FeO-MgO系において,総化学組成が0.15<XMg<0.2で圧力が8 kbarであれば,900~950℃以上でアーマルコライト+イルメナイト+ルチルが安定であることを見出した.このことは,Feに富むアーマルコライトが,超高温変成作用の温度圧力条件で,酸化的な条件(logPO2=-10~-11)下で安定に存在できることを意味している.アーマルコライトは超高温変成作用の新しい指標鉱物となり得ることを明らかにした.
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