岩石・鉱物や流体中のホウ素同位体比の高精度分析のため、ホウ素を簡便・効率的に分離する技術開発を行った。密閉容器を用いたマイクロ昇華法、特殊樹脂を用いたミニカラム法を開発した。さらにレーザーとICP質量分析計からなる分析システムで、固体試料のホウ素同位体比を分離なしで直接分析する技術開発も行った。標準物質を用いて分析精度を評価し、方法の正確性を確認した。応用研究では、1)サンゴ骨格のホウ素同位体比の変動から海洋酸性化を示す証拠を得た。2)海底熱水鉱床域の堆積物中の間隙水のホウ素同位体比から、熱水の循環様式を明らかにした。3)トルマリンのレーザー分析により生成時の流体の起源を解析できた。
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